フリーランスエンジニアと住宅ローン|通らないわけじゃないが「面倒」だった話

文:bani24884

「フリーランスは住宅ローンが組めない」とよく言われますが、これは誤解です。フリーランス・自営業でも住宅ローンは組めます。ただし会社員と比べると、確定申告書を数期分そろえたり、収入の安定性を厳しく見られたりと、手間と不利が増えるのが実際でした。私は小さな子どもがいて、家族で腰を据えて暮らせる家を持ちたいと考えていました。フリーランスのままでも挑戦はできましたが、その手間と確実性を考えて、最終的に正社員という「属性」を取りに行きました。この記事は、その判断と、通すための段取りを正直に書きます。

「組めない」ではなく「面倒で不利になりやすい」

まず誤解を解いておくと、フリーランスでも住宅ローンは利用できます。問題は通る/通らないの二択ではなく、会社員に比べて手続きのハードルが高いことです。具体的には、

  • 確定申告書を直近3期分(3年分)求められることが多い
  • 額面ではなく「所得(経費を引いた後)」で見られるため、節税しすぎていると借入可能額が下がる
  • 収入の波や事業の継続性を、会社員以上に説明する必要がある
  • 結果として、同じ収入でも借入可能額が低めに出やすい

どれも「乗り越えられない壁」ではありません。ただ、家を買うという人生の大きな段取りの中で、この手間と不確実性は地味に重い。私はそこを軽くしたくて、働き方の選択に踏み込みました。

子育てと「腰を据える家」――私が属性を取りに行った理由

独立してしばらくは、自由な働き方を満喫していました。とくに小さな子どもがいると、送り迎えや急な発熱など、日々の都合に柔軟に動けるのはフリーランスの大きな魅力です。一方で、家族で長く暮らす家を持とうとした瞬間に、社会的信用という別の壁が見えました。

フリーランスのまま申告書を3期分そろえて挑むこともできましたが、私は「確実に・手間少なく通したい」を優先しました。正社員という属性は、住宅ローンの審査では今でも強い。働き方の柔軟性は別の手段(フルリモートや副業可の会社を選ぶ)で確保しつつ、信用が要る場面は会社員の看板を使う――そういう割り切りです。正社員に戻った経緯の全体はフリーランスから正社員に戻った話にまとめています。

フリーランスのまま通すための段取り

「それでもフリーランスで家を買いたい」人へ。私が調べて・周りで効いていた段取りはこのあたりです。

ポイント中身
確定申告は3期分を黒字で揃える自営業は直近3年分の確定申告書を求められることが多いです。所得(経費を引いた後)で見られるため、節税で所得を圧縮しすぎていると借入可能額が下がる、というジレンマもあります。
開業からの年数・事業の継続性を示す独立直後は実績が浅く不利になりがち。契約の継続性や取引先の安定を示せると評価されやすいです。
頭金を厚めに・借入額を欲張らない属性で不利な分は、頭金と無理のない借入額でカバーする発想が現実的でした。
自営業に比較的通りやすい商品も検討フラット35など、収入の安定性の見られ方が異なる商品もあります。複数の金融機関・商品を当たる価値があります。

審査基準は金融機関ごとに違うので、早めに複数へ相談して条件感をつかむのが結局いちばんの近道でした。節税と借入可能額はトレードオフになりやすいので、家を買う予定があるなら申告の出し方も逆算しておくと安心です。

クレジットカードや賃貸も同じ構造

社会的信用の話は住宅ローンに限りません。クレジットカードや賃貸の審査も、フリーランスは会社員より通りにくい場面があります。これも「作れない」ではなく「手間が増える・通りにくい場合がある」という程度問題。独立前にカードを作っておく、といった先回りで避けられる部分もあります。お金まわり全体の話はフリーランスエンジニア完全ガイドに、フリーランスを続けるか戻るかの判断はフリーランス5年で疲れて正社員に戻った話にまとめています。

フリーランスを5年やった私からの、正直な話
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よくある質問

フリーランスは住宅ローンを組めないのですか?

組めないわけではありません。フリーランス・自営業でも住宅ローンは利用できます。ただし会社員と比べて、確定申告書を複数期分求められたり、収入の安定性を厳しく見られたりと、手間と不利が増えるのが実際です。「不可能」ではなく「面倒で通りにくい場合がある」と捉えるのが正確です。

フリーランスが住宅ローンを通すコツは?

私の周辺と自分の経験でいうと、(1)確定申告を数期分そろえ黒字で見せる、(2)開業からの年数や取引の継続性を示す、(3)頭金を厚めにして借入額を欲張らない、(4)自営業の収入の見られ方が異なる商品(フラット35など)も含めて複数当たる、あたりが効きます。審査基準は金融機関ごとに違うので、早めに相談して条件を把握するのがおすすめです。

住宅ローンの審査で確定申告は何期分必要ですか?

金融機関によりますが、自営業・フリーランスは直近3期分(3年分)の確定申告書を求められることが多いです。節税で所得を圧縮していると、所得ベースで見られる審査では借入可能額が下がることがある点に注意してください。具体的な必要書類は金融機関に確認するのが確実です。

正社員になればすぐ住宅ローンは通りやすくなりますか?

会社員の「属性」は審査で有利に働きますが、勤続年数や試用期間を見られることがあり、転職直後すぐに最有利、とは限りません。それでも、毎年の申告書をそろえる手間や安定性の説明が要らなくなるぶん、手続き全体はぐっと楽になりました。私が正社員へ戻った動機の一つも、この「手間と確実性」でした。

クレジットカードや賃貸の審査もフリーランスは厳しいですか?

住宅ローンほどではありませんが、会社員に比べると通りにくい場面はあります。これも「作れない」のではなく、収入証明などの手間が増えるイメージです。独立前にカードを作っておく、といった段取りで回避できる部分もあります。

※住宅ローン・クレジット審査の基準は金融機関や時期によって異なり、本記事は2026年時点の一般的な情報と筆者の体験に基づくものです。実際の審査・必要書類は、金融機関やファイナンシャルプランナーなど専門家に必ずご確認ください。

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この記事を書いた人:bani24884

フリーランスのフルスタックエンジニアとして約5年活動したのち、2026年に実際に正社員へ転職活動を行いました。本コラムは、その過程で得た応募〜内定までの一次体験(選考ファネル・年収・複数エージェント運用など)を、 脚色せずに記録したものです。一般論ではなく「当事者が実際に経験したこと」だけを書いています。