フリーランス5年で疲れて正社員に戻った話|「証明し続ける生活」の正体

文:bani24884

フリーランスのフルスタックエンジニアとして約5年。収入も自由もありました。それでも、正社員に戻りました。理由はいくつかあります(住宅ローンなどのライフイベント、技術以外の経験を積みたい気持ち…)。でもこの記事で正直に書きたいのは、もう一つの大きな動機——「契約ごとに技術で価値を証明し続ける生活」に疲れていた、ということです。「やめとけ」と煽る話ではなく、5年続けた人間が等身大で書くリアルとして残します。

何に疲れたのか——作業量ではなかった

きつかったのは、忙しさそのものではありません。フリーランスは契約ごとに、技術で存在価値を示し続ける必要があります。新しい現場に入るたびに「この人は単価ぶんの価値があるか」を証明し直す。これが5年続くと、張り続けている緊張が常態化します。さらに、生成AIで実装の生産性が上がるなか、個人の技術力だけで差別化し続けることへの不安も重なりました。自由の裏で、ずっと小さく気を張っていた、という感覚です。

「正社員回帰=敗北」ではない、という捉え方

フリーランスから正社員に戻ると言うと、ステップダウンのように聞こえるかもしれません。でも私は、雇用の安定とともに「証明し続けなくていい状態」を買いに行った、と捉えています。自由には自由のコストがあり、安定には安定の価値がある。どちらかが上ではなく、払うコストを交換しただけです。この捉え方ができてから、戻る決断が軽くなりました。なぜ戻ったかの全体像はフリーランスから正社員に戻った話に詳しく書いています。

それでもフリーランスは良かった——フェアに書く

疲れたのは事実ですが、フリーランスを否定する気はありません。むしろ、正社員ではやりにくかったことができました。一番大きかったのは、キャリアの方向転換を段階的に試せたことです。私はもともとデータ系のエンジニアでしたが、欲しいスキルに合わせて少しずつWeb系の案件にシフトし、無理なく軸足を移せました。正社員だと「その会社で任される仕事」に縛られがちですが、フリーランスは案件を選ぶことで、低リスクで方向転換を試せます。もう一つは、週3日のような柔軟な稼働ができたこと。働く量も場所も自分で調整でき、技術も一気に伸びました。とくに20代〜30代前半は、こうした旨味がよく噛み合う時期です。私自身、この5年がなければ「一人で開発を完結できる」強みは作れませんでした。

「戻りどき」のサイン

両方やってみて、戻るかどうかの分かれ目は2つが重なったときだと感じます。

  • ライフイベント:住宅ローン・家族など、社会的信用や安定の比重が上がる出来事。
  • 緊張の常態化:証明し続ける働き方が、心地よい挑戦ではなく日常の負荷に変わってきた感覚。

どちらか片方なら、フリーランスを続ける選択も十分あります。両方が重なったとき、私は戻ることを選びました。フリーランスと正社員で「市場が付ける値段」がどう変わるかはエンジニアの市場価値は1つじゃないにまとめています。

フリーランスを5年やった私からの、正直な話
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案件エージェントを何社か使って分かったのは——同じスキルでも、各社で紹介される案件がまるで違うことでした。

単価も、稼働日数も、直請けの多さも会社ごとに差が出ました。1社だけだと、その会社が得意な案件しか見えません。だから案件エージェントも、タイプの違う複数社で見比べるのが結論です。

ここに並ぶのは、私がフリーランス時代に実際に使った案件エージェントだけです。

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よくある質問

フリーランスエンジニアのメリットは何ですか?

私が実感した一番のメリットは、キャリアの方向転換を低リスクで試せることでした。もともとデータ系のエンジニアでしたが、案件を選ぶことで少しずつWeb系へ軸足を移せました。加えて、週3稼働のような柔軟な働き方ができ、単価も会社員時代より上がりました。任される仕事に縛られず、自分でキャリアのハンドルを握れるのが強みです。

フリーランスエンジニアは何年くらいで疲れますか?

人によりますが、私の場合は約5年でした。きつかったのは作業量より、契約ごとに技術で存在価値を示し続ける緊張が常態化したことです。単発の忙しさではなく、ずっと張り続けている感覚が積み重なって疲労になりました。年数そのものより、その緊張をいつまで心地よく続けられるかが分かれ目だと思います。

フリーランスから正社員に戻るのは「負け」ですか?

私はそうは思いません。正社員に戻ったのは、雇用の安定とともに「証明し続けなくていい状態」を買いに行った、という側面が大きいです。フリーランスは契約ごとに技術で価値を示す必要があり、その自由と引き換えに払っていたコストがありました。それを手放す選択は、敗北ではなく交換だと捉えています。

フリーランスと正社員、どちらが幸せですか?

ライフステージによります。20代〜30代前半は、単価・自由・スキルの伸びという点でフリーランスの旨味が大きい時期でした。一方、家族やローンなどのライフイベントが重なり、かつ『証明し続ける緊張』に疲れてきたら、正社員の安定の価値が相対的に上がります。どちらが上ではなく、いま自分が何を取りに行くかの問題です。

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この記事を書いた人:bani24884

フリーランスのフルスタックエンジニアとして約5年活動したのち、2026年に実際に正社員へ転職活動を行いました。本コラムは、その過程で得た応募〜内定までの一次体験(選考ファネル・年収・複数エージェント運用など)を、 脚色せずに記録したものです。一般論ではなく「当事者が実際に経験したこと」だけを書いています。